真空管ラジオ 東芝(マツダ) 【整備済】

真空管ラジオ マツダ 513-E 型

■昭和28年(1953年)頃の製造 MW専用 ST管5球スーパー

マツダのラジオはシャーシーを始め主要部品を共通化して多くのシリーズで共用しています
10機種ほどの513シリーズは 最小限のパーツで構成された５球スーパーですが性能としては
他のスーパーと比べ何も劣るところは無く高性能です

キャビネットは ラジオ造りに賭けるマツダの熱意と思われるところが多く このE型では側板を10㎜の
無垢材とし 頂部にかけて僅かな曲線を削り出しています、 更に前面バッフルや額縁も削り出しの
R加工で柔らかな外観を作り出しています

回路は 整流管を12Fとして 低めの電圧で出力管UZ42を駆動する控え目な設計のため トランスや抵抗
からの発熱が少なく 長時間でも安心してご使用戴けます

■この機種はスピーカーとパワートランスの配置に問題があり 誘導ハムが発生します、当時 ハム音の
認識はこの程度は容認レベルだったのかも判りませんが現代において間近で静かに鳴らしたい場合は
無音に近づけたいところです

そこで思い出したのは以前 同じ問題で色々と試行の中で 16㎝フェライトタイプダブルコーンPDを
取付たところ誘導ハムはピタリと止まった事がありました、これは新しいSPが優れていた訳ではなく
磁気回路が扁平でパワートランスからの距離が稼げた事によるものです、今回もこの方法で対処して
誘導ハムは殆ど出なくなりました

キャビネット内側のプレートアンテナを整備しました 当地ではこれで在阪6局をクリアに受信できます
通常のアンテナ線も付属しますので地域の電波環境合わせて選択ください

▲3ヶのつまみはオリジナルによく似ていますが 入手時から付いていた代用品です

新しいスピーカーの為か 歯切れの良い明るい音で鳴っています
木箱のラジオとしては 横幅43㎝は小型でインテリアとしても使い易いものと思います
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■修復
・キャビネット 旧塗装剥離の再塗装 赤着色 + ウレタン系ニス仕上げ
・サランネット インテリア用のラメ入り極厚生地です
・ダイヤル背版 オリジナルのベージュから濃紺に変更し 文字とのコントラスト狙いです

・シャーシー内 一旦解体して洗浄 修理、コンデンサー全数、抵抗全数 による再組立

・ボリューム 音量用 トーン用共 オリジナルをOHしました

・外部機器用 3.5φのジャックとRCAジャックを併設しました、CD、スマホ、等の接続は手軽です
両プラグのケーブルが付属します

・裏蓋 オリジナルを修正再塗装したものです
・スピーカー フェライトMGダブルコーンの新品16㎝PDです
・OUTトランス 交換したスピーカーにOPT無しの為 新品を投入しました

■交換品項目
サランネット、ACコード、ペーパーコン ケミコン全数、抵抗全数、ダイヤル糸、バリコンゴム、アンテナ線
メッキ線、配線材、3.5φジャック、RCAジャック、16㎝PD、OUTトランス、0.3tアルミPL
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■使用真空管
6WC5 6D6 6ZDH3A 42 12F

■寸法
幅 43 Cm 高 23 Cm 奥行 21 Cm (つまみ含まず)

■到着時の動作は保障致しますが、以降の不具合や外観については保障できません

xvpbvx ↑ 洗浄再塗装済のパーツたち 組立て完了しました ↑ ↑ 完成のシャーシー部 貼り直したプレートアンテナが見えま ↑ ↑ フェライトPDダブルコーンSP ↑ ↑ 外部機器接続の様子 塗装剥離後と完成機の床裏 ↑