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飼い猫が御簾の端から飛び出し、柏木が女三の宮の姿をかいま見る有名な場面・大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」(英訳文・中国語訳付)101B
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飼い猫が御簾の端から飛び出し、柏木が女三の宮の姿をかいま見る有名な場面・大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」(英訳文・中国語訳付)101B

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      メーカー/原産地 国内 商品の状態 新品
      発送国 国内 (日本)
      材料/素材 京都の公卿・大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)自筆「源氏物語」近衛基熙・旧所蔵

      自筆「源氏物語」の「若菜(わかな)上」の巻は、禁裏(京都御所)において書かれたものです。
      自筆「源氏物語」の筆者である「大炊御門宗氏(おおいのみかどむねうじ)」は、室町時代の第103代天皇である後土御門天皇(ごつちみかどてんのう)の曽祖父です。
      したがって、出品した自筆「源氏物語」は、天皇の曽祖父の貴重な自筆です。 大炊御門宗氏の長男・信宗の娘が大炊御門信子(のぶこ)であり、信子は後花園天皇の寵愛を受け准后として御所に居住し、皇子を生み後に第103代後土御門天皇として即位し、信子は生母・皇太后となる。現在の今上天皇と系譜がつながっている。

      関白・近衛基熙(このえ もとひろ)は、後水尾院(第108代後水尾天皇)の皇女・常子内親王と結婚。二人の皇女・熙子(ひろこ)は、甲府藩主・徳川綱豊と結婚。綱豊は、のち第六代将軍・徳川家宣となり、熙子(ひろこ)は将軍家宣の正室となった。近衛基熙は、千利休の孫・千宗旦との茶会の交流(下記に掲示)で知られると同時に、第111代・後西院天皇や後水尾天皇を主賓に迎え茶会を開催。茶会の際、基熙が所蔵する藤原定家・自筆の「定家色紙」を持参した記録がある。基熙は、他にも朝廷・幕府の間で茶会を何度も開催した記録が残っている。(資料の記録は下記に掲示)

      出品した「源氏物語」は、南北朝時代から室町時代前期の公卿であった「大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)」の自筆です。
      自筆「源氏物語」の書の特徴から高松宮系統と称されるものです。「源氏物語」には、応永五年(1398)~応永十三年(1406)までの複数の年号の記載があることから、少なくとも応永五年から8年間にわたり書かれていることがわかる。このため後醍醐天皇の宸翰(しんかん・天皇自筆)にかなり近い年代に書かれていることがわかる。また、各巻ごとの書かれた年については不明。従って、応永五年とは、書き始めの年である。また、落款から、後年、近衛基熙(1648~1722)の所蔵となり、時代が下って、松平不昧公の手にわたり、正室・方子の所蔵となったものである。近衛家で永く保存されておりましたので、保存
      大炊御門家は、平安時代末期摂政関白藤原師実の子経実・治暦4年(1068)~天承元年(1131)を祖として創立された。大炊御門北に邸宅があったため「大炊御門」を称する。初代、経実の子経宗は平治の乱で平清盛方の勝利に貢献。また、二条天皇の外戚として勢威をふるい、左大臣に昇った。出品した「源氏物語」の筆者・大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)は、大炊御門家13代の当主で南北朝時代から室町時代前期の公卿。応永5年(1398年)に従三位となり公卿に列する。備前権守、参議、権中納言、権大納言などを歴任し、応永27年(1420年)に内大臣に昇任した。

      旧・所蔵者の近衛基煕は、「源氏物語」に造詣が深く、「源氏物語」の注釈書『一簣抄』(いっきしょう)を著(あらわ)しております。炊御門宗氏・自筆「源氏物語」は、近衛基熙が研究のために収集し、のちに出雲松平家に伝わり、松平治郷の正室・方子が鑑賞していたものです。近衛基熙が所蔵する自筆・「源氏物語」の中で、最も美しく繊細な筆致で記された平安時代の文字に最も近いとされております。数ある自筆「源氏物語」の中で、第一級品と称される貴重な自筆です。

      出品した「源氏物語」は「若菜(わかな)上」の内容の要旨
      『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。若菜の巻名は、「小松原末のよはひに引かれてや野辺の若菜も年をつむべき」に因む。源氏の君の兄・朱雀院(前朱雀天皇)は六条院の行幸直後から体調を崩し出家しようとするが、後見人の居ない愛娘・女三宮の将来が心配で躊躇している。婿選びに思い悩んだ末、朱雀院は源氏の君に女三の宮を託すことを決心、源氏も承諾した。年が明けて二十三日、源氏の四十の賀が盛大に行われる。二月に女三宮が六条院に降嫁した。翌年三月には明石の女御(源氏の娘)が東宮(皇太子・後の帝)の男御子を出産。それからしばらくして、突然冷泉帝が東宮(後の帝)に譲位した。一方、かねて女三宮の降嫁を切望していた柏木(内大臣の息子)は、その後も未練を残していた。三月末、六条院の蹴鞠(けまり)の催しに訪れた柏木は、飛び出してきた唐猫の仕業で上がった御簾の奥にいる女三宮の姿を垣間見てしまう。それ以降、柏木はますます女三宮への思いを募らせていく。源氏の君、39歳から41歳までを描いている。

      自筆下部の印は出雲・松江藩主・松平治郷の正室「方子(よりこ)」と娘・幾千姫(玉映)の落款(印譜)


      自筆上部の「我君不遊有深意(わが君の遊ばざるは深意あり)」の漢詩の落款
      漢詩は「白氏文集」の中の有名一節です。押捺の詳細な理由は下記説明欄に記載
      (自筆表面の凹凸はストロボの反射によるものです。)

      大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」近衛基熙・旧蔵の来歴については下記「説明欄」に記載

      《「源氏物語」若菜(わかな)上の巻》
      「若菜・上」の巻は英文で「New Herbs Part One」と表記されます。
      《原本上部に「我君不遊有深意(わが君の遊ばざるは深意あり)」という、日本の皇帝が行幸しないのは莫大な行幸に費やすことを控える徳を讃えた「白氏文集」の漢詩文の落款が押捺されており、この漢詩文は「若菜・上」の原文中から引用されている。》

      「額縁入自筆原本」



      (自筆表面の凹凸はストロボの反射によるものです。)

      「自筆原本」

      自筆下の二つの印は、出雲・松江藩主・松平治郷の正室・方子・と娘の幾千姫(玉映)の落款。

      自筆上部のタテ長の印は、「我君不遊有深意(わが君の遊ばざるは深意あり)」は、
      日本の皇帝が行幸しないのは莫大な行幸に費やすことを控える徳を讃えた漢詩文の落款。
      反対側の印は仙台藩医・木村寿禎の落款

      《原本中の凹凸はストロボの影響によるものです。》

      自筆下部の印は出雲・松江藩主・松平治郷の正室「方子(よりこ)と娘・幾千姫(玉映)の落款(印譜)


      自筆が「古切」とされたのは江戸時代。古切に至る詳細な経緯は下記「希少価値欄」に記載

      (1)・自筆の「原文の読み下し文」は次の通りです。

      《「源氏物語」若菜・上(わかな)の巻》
      《原本上部に「我君不遊有深意(わが君の遊ばざるは深意あり)」という若菜・上の原文中に引用されている漢詩の落款が押捺されている。》

      《そよそよと》・・・・・み(身)しろきさまよふけはひとも、きぬ(衣)の
      をと(音)なひ、みゝ(耳)かしかましきこゝち(心地)す。
      猫は、またよく人にもなつかぬにや、綱いと長く付きたりけるを、
      物にひきかけまつはれにけるを、逃けむとひこしろふほとに、
      御簾の側いとあらはに引き開けられたるを、とみにひき直す人もなし。 この柱のもとにありつる人々も、心あわたゝしけにて、
      ものをち(懼)したるけはひともなり。
      [13-8 柏木、女三の宮を垣間見る]
      几帳のきは(際)すこしい(入)りたるほとに、うちき(袿姿)にてた(立)ち
      給(たま)へる人あり。はしらよりにし(西)の二のま(間)のひんかし(東)の
      そは(側)なれは、まきれ所(ところ)もなくあら・・・・《はにみ(見)い(入)れらる。》

      (文責・出品者)
      「原文の読み下し文」は、読みやすいように「通行訳」としております。


      (2)・自筆の「原文の現代語訳文」は次の通りです。

      《「源氏物語」若菜(わかな)・上の巻》
      《女三の宮(前朱雀天皇の皇女)への恋の思いをあきらめきれない柏木》

      《源氏の君の御前で夕霧や柏木などの若者たちが宮中で蹴鞠を楽しむ》

      《女三の宮の飼い猫が御簾の端から飛び出し、柏木が女三の宮の姿をかいま見る有名な場面》

      《いくつもの御几帳をしまりなく部屋の隅に片寄せてあって、すぐ間近に控えている人の
      気配が奥ゆかしさもなく世なれた感じである。
      そこへ、唐猫のほんとに小さくかわいらしいのを少し大きな猫が追いかけてきて、
      いきなり御簾の端から走り出るので、宮(女三の宮)の女房たちがびっくりして、
      ざわざわ》・・・・・と身じろぎして動きまわる気配や、衣ずれの音が耳やかましい有様である。
      猫はまだよく人になついていないのだろうか、綱がとても長くつけてあったのを、
      物にひっかけたのに巻きついてしまったので、逃げようとして引っぱっているうちに、
      御簾の端が、内部のまる見えになるくらいに引き開けられたのを、
      気づいてすぐに直そうとする人もいない。この柱のあたりにいた宮(女三の宮)の女房たちも、
      あわててしまった様子で、手出しもならず怖がっている気配である。
      几帳の際から少し奥まったあたりに、袿姿で立っていらっしゃる人がいる
      。 階段から西の二つ目の柱間の東の端なので、隠れようもなくあら・・・・《わに見通すことができる。》

      備考・女三の宮(前朱雀天皇の皇女)と紫の上(桐壺天皇の兄、式部卿の親王)は、従姉妹関係の皇族にあたる。

      現代語訳の出典・「源氏物語」小学館刊・阿部秋生・東大名誉教授(1999年没)

      備考・出品した自筆は、大炊御門宗氏・自筆で近衛基熙の旧・所蔵になるものです。
      禁裏(京都御所)で書かれたものです。

      (2)・自筆の「英訳文」は次の通りです。

      《New Herbs Part One(若菜・上)》
      There was a noisy rustling of silk as several women pushed forward to catch it.
      On a long cord which had become badly tangled, it would not
      yet seem to have been fully tamed.
      As it sought to free itself the cord caught in a curtain,
      which was pulled back to reveal the women behind.
      No one, not even those nearest the veranda, seemed to notice.
      They were much too worried about the cat.
      A lady in informal dress stood just inside the curtains
      beyond the second pillar to the west.

      英語訳文(英文)の出典:『The Tale of Genji』
      Edward George Seidensticker(エドワード・ジョージ・サイデンステッカー)コロンビア大学教授(2007年没)


      (2)・自筆の「日本語訳」は次の通りです。

      《若菜・上》
      那小猫大没有,所以身上系着一根的子,
      子被西住,得很。那小猫想逃,命子,
      便把子的一端高高地掀起,并没有人立刻来整理。
      里柱子旁的侍女一心慌意乱,只得手足无措。
      柏木望帷屏旁稍深的地方,站着一个人打扮的女子。
      地方是台西面第二屋子的隅,所以从柏木所在之望去,
      毫无阻隔,可以看得清清楚楚。

      日本訳文の出典:『源氏物(Yunsh wy)』
      豊子愷(ほうしがい)日本最初の「源氏物語」翻訳者(文化大革命で没)

      「若菜・上の巻」原本の末尾(原本番号108-B)の印は、仙台藩第五代藩主・伊達吉村の正室・伊達貞子の押印

      中央の写真(右から2番目)の写真が「源氏物語」若菜・上の巻の末尾(原本番号108-B)の押印。
      左下の四角の大きな印は仙台・伊達家の家紋の印(竹に雀)
      家紋の上2つの印は仙台藩主第五代藩主・伊達吉村の正室(冬姫)の印。冬姫は内大臣・通誠の養女。
      冬姫は通称。正式な名は伊達貞子。2つとも貞子の印。 左端の写真は「若菜・上の巻」末尾の拡大写真。
      左上端の細長い落款は、「我君不遊有深意(わが君の遊ばざるは深意あり)」の漢詩文の印。漢詩文の右の2つの印のうち、下は出雲藩主・松平治郷(不昧公)の正室・方子(よりこ)の印。方子の上の印は方子の娘・幾千姫(玉映)の印。右上の印は仙台藩医・木村寿禎の落款。 右端の写真上は仙台藩主(伊達家)正室一覧表の表紙。表紙の下は一覧の拡大写真(仙台市立博物館・刊行)


      自筆の疎明資料等は、下記の通りです。



      (Ⅰ)・上の写真右端は、高松宮「源氏物語」のうち「桐壺」の巻冒頭・(出典資料 別冊「太陽」「源氏物語絵巻五十四帖」(平凡社・刊)78頁。筆者は近衛関白政家公。中央の写真は、応永五年(1398)の年号。年号の左の印は、出雲・松江藩主・松平治郷の正室「方子(よりこ)の落款(印譜)。左の写真は、桐壺の巻の奥付。左大臣から関白に昇進した近衛基熙(もとひろ)公の花押。上下2段の花押のうち、上の印は。出雲・松江藩主・松平治郷の正室「方子(よりこ)の落款(印譜)、下の印は仙台藩医・木村寿禎の落款(印譜)


      「自筆の画像断層(MRI)写真」


      (出品した自筆の「断層画像写真」(若菜・上の巻)MRI 34―101B
      自筆下二つの印は、出雲・松江藩主・松平治郷の正室・方子(よりこ)と娘・幾千姫(玉映)の落款


      「天皇の曽祖父・大炊御門宗氏の系図」「額縁裏面表記ラベル」
      「近衛基熙の肖像」「後西院天皇主賓の茶会の記録」


      1番上の写真は、第103代後土御門天皇と曽祖父・大炊御門宗氏の系図(公家事典303頁)
      2番目の写真は「額縁裏面」に表記されるラベル。2番目の写真は近衛基熙の肖像(陽明文庫・所蔵)
      3番目の写真は、第107代後陽成天皇の曾孫・近衛基熙の天皇家・近衛家略系図
      【天皇家・近衛家略系図の出典(淡交テキスト「茶会記」に親しむ・7)平成29年7月淡交社・刊行】
      4番目の写真は、「日本史の茶道」千利休の孫・宗旦と近衛基熙の茶の湯の交流」120頁(淡交社刊)
      5番目の写真は、近衛基熙が、御所で第111代・後西院天皇を主賓に茶会を開催した記録「公家茶道の研究」55頁(谷端昭夫・著)


      「源氏物語」「若菜・上の巻」絵図、茶室関係資料

      下記写真1番目は、「源氏物語屏風(若菜・上)」東京国立博物館所蔵

      猫が開けた御簾(みす)の隙間から、柏木が女三宮を目撃する「若菜・上」の有名な場面



      上から2番目の写真は、「淡交」別冊(愛蔵版・№71 『源氏物語』特集)

      上から3番目左右の写真は、茶会における大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」を茶道具として用いた茶室の事例

      大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」近衛基熙・旧所蔵(断簡)を出品 商品説明(来歴) 大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」は、第107代後陽成天皇の曾孫・近衛基熙の旧所蔵である。近衛基熙は、「源氏物語」に造詣が深く、「源氏物語」の注釈書『一簣抄』(いっきしょう)を書いてある。出品した大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」は、近衛基熙が研究のために収集し、のちに近衛家から出雲松江藩主・松平治郷(不昧公)の正室・方子(よりこ)に伝わり、方子の生家である仙台藩から同藩の藩医・木村寿禎に伝来していたものである。

      漢詩文 原本自筆上部に「我君不遊有深意(わが君の遊ばざるは深意あり)」という漢詩文の落款が押捺されている。この漢詩は「白氏文集」の「離宮高」の漢詩に由来するものです。 「若菜・上」の巻では、冷泉天皇が源氏の君の四十の賀にかこつけて、源氏の君の許に「行行」をしたいと思うが、これを聞いた源氏の君が辞退を申し出る。自体の理由は、天皇の行幸には莫大な支出が伴うため、庶民の財を費やすことになるので天皇の行幸をいさめたものである。原文の漢詩は、「白氏文集」の漢詩で、白氏は「天子(皇帝)の人(たみ)の財力を重惜するを美(ほ)むるなり」との名言を残している。源氏の君は、天皇が源氏の君を訪ねるために「世間の迷惑となるようなことをなさいませんように」という意味で語りかけたものです。紫式部は「若菜・上の巻」を書くに際し、漢詩を熟読したうえで原文を書いていることがわかります。



      漢詩の落款の意味 原本上部の漢詩の落款は、「讃」と称されるもので、古来、掛軸の書画に第三者がお褒めの言葉を書き込むもので元々は自筆でした。貴族から始まり藩主、あるいは高名な茶人や僧侶が書かれて、それが茶会の「掛軸」に装丁されて披露されておりました。 特に出雲・松江藩などの茶道の盛んな大名家の所蔵する自筆などに「讃」が付され、後に自筆に代わり、石刻による「漢詩」の篆書が「讃」として用いられました。 「茶事」は、「ヨーロッパの晩餐会(ばんさんかい)」とも言われます。晩餐会では、「ワインを楽しむために行われる」ところも似ています。とりわけ、茶室に入って行うことは、床の間の「掛け軸」(かけじく)を拝見(はいけん)することです。茶道では「掛け軸は最高のごちそう」といわれております。とりわけ、漢詩の落款は、ただ、古典の漢詩を入れればいいという単純なものではなく、たとえば、「源氏物語」の場合、原本の中に込められている紫式部が考えた知識を読み解くことにあります。 「讃」の中に有名な白楽天の漢詩を単純に落款として入れたのではなく、紫式部が原本の中に白楽天の漢詩を読み込んでいることを知ったうえで漢詩を選んでおります。 落款の「讃」の元になるその原文の個所には、
      「我君不遊有深意(わが君の遊ばざるは深意あり)」という漢詩文の落款が押捺されている。この漢詩は「白氏文集」の漢詩に由来するものです。
      つまり、原文の内容に関する漢詩の落款を押捺しているのは、茶会における床の間の「掛け軸」(かけじく)を拝見(はいけん)の際に、茶会を主催する亭主が、客に「最高のごちそう」を振る舞うために披露したものです。茶会の際に落款に記された由来を知った客が広くそのことを社会に広めたために結果的に、多くの茶会に開催される「最高のごちそう」として原文に関係する漢詩の落款を付したものです。「落款」の漢詩の由来を待合において説明する際に、長い時間を要し、茶会における貴重な時間であったと推定されております。


      自筆の希少価値について 自筆の稀少価値は、和紙の生成技法の緻密さにあります。上の「拡大断層(MRI)写真」でわかる通り、極めて薄い和紙の上に墨の文字がくっきりと浮き上がるように「源氏物語」の文字が記されております。
      出品している書の「断層(MRI)写真」の原板は、レントゲン写真と同じ新聞の半分ほどの大きさのフィルムです。肉眼では見ることのできない和紙の繊維の一本一本のミクロの世界を見ることができます。日本国内では医療用以外には見ることのできない書の「断層(MRI)写真」です。
      古切の書は、一旦表装を剥離し分析と鑑定検査のために「断層(MRI)写真撮影」をしております。撮影後、展示のために再表装をしております。掛軸や屏風にすることが可能なように、「Removable Paste(再剥離用糊)」を使用しているため、自筆の書に影響をあたえずに、容易に「剥離」することができるような特殊な表装となっております。

      断層(MRI)写真 従来、日本の古美術の鑑定の際の分析・解析は、エックス線写真、赤外写真、顕微鏡が中心です。一方、アメリカやイギリスでは研究が進み和紙の組成状況を精確に分析・解析をするために断層(MRI)写真が利用されており、今回の出品に際し、「断層(MRI)写真」を資料として出しました。本物を見分けるための欧米の進んだ分析・解析技術を見ることができます。

      寸法 「源氏物語」自筆の大きさ タテ21.8センチ ヨコ12.8センチ。額縁の大きさは タテ37.0センチ ヨコ28.0センチです。額縁は新品です。

      「源氏物語」の自筆について 1・筆跡の分析について
      国内における鑑定人は、自筆の筆者を識別するために、個々の文字ごとに字画線の交叉する位置や角度や位置など、組み合わせられた字画線間に見られる関係性によって、個人癖の特徴を見出して識別する方法、また個々の文字における、画線の長辺、湾曲度、直線性や断続の 一方、欧米では一般的には、「筆者識別(Handwriting Analysis)」と呼ばれる文字解析をコンピューターの数値によって解析しております。数値解析は、文字の筆順に従いX、Y座標を読み、そのX、Y座標をコンピューターへ入力後、コンピューターによって多変量解析を行うものです。解析の基準となるのが「ドーバート基準」で、アメリカでは日本国内の画像データを自動的に収集、自筆の分析に際し、数値データをコンピューターで自動的に解析し「極似」した画像データによって筆者を識別する研究が進んでおります。

      2・大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)の自筆の特定について
      自筆の筆者は、書体、書風から京都の公卿によって書かれたものであるはわかっていたが、昭和38年以来、筆者名は特定されていなかった。その後、「筆者識別(Handwriting Analysis)」と呼ばれる文字解析と並行し、奥書の「宗」の字の下の文字が判読できずにいた。それが、技術の進歩により「宗」の下の文字が「氏」と判読された結果、南北朝時代から室町時代前期の公卿であった「大炊御門宗氏(おおいのみかど むねうじ)」であることが判明した。
      「源氏物語」には、応永五年(1398)~応永十三年(1406)までの複数の年号の記載があることから、大炊御門宗氏が23歳から31歳までの間に書かれたものと推定されている。宗氏は、正二位・内大臣まで昇進したのち、応永28年(1421)47歳で没している。

      3・自筆「源氏物語」の旧・所蔵者の特定の経緯について
      近衛基熙の旧・所蔵の特定は、「花押」の写真照合技術によるものです。アメリカのコンピューターを用い、「筆者識別(Handwriting Analysis)」と呼ばれる文字解析を、花押の照合に応用し、指紋の照合方法と同じ手法により99.9パーセントの確率で特定に至ったものです。

      4・近衛基熙(このえもとひろ)について
      近衛基熙は、慶安元年(1648年)3月6日、近衛尚嗣(関白・左大臣)の長男として誕生。母は後水尾天皇皇女女二宮。実母は近衛家女房(瑤林院)。幼名は多治丸。父、尚嗣が早世し、尚嗣と正室女二宮の間には男子がなかったため、後水尾上皇の命により、近衛家の外にあった基熙が迎えられて上皇の保護下で育てられた。 承応3年(1654年)12月に元服して正五位下に叙せられ、左近衛権少将となる。以後、摂関家の当主として累進し、翌年明暦元年(1655年)従三位に上り公卿に列せられる。明暦2年(1656年)に権中納言、万治元年(1658年)に権大納言となり、寛文4年(1664年)11月23日には後水尾上皇の皇女常子内親王を正室に賜った。寛文5年(1665年)6月、18歳で内大臣に任じられ、寛文11年(1671年)には右大臣、さらに延宝5年(1677年)に左大臣へ進み、長い時を経て元禄3年(1690年)1月に関白に昇進した。近衛基熙は、寛文5年(1665年)から晩年まで『基熈公記』で知られる日記を書いている
      HP 近衛基熙・旧所蔵「源氏物語」自筆を出品いたしました。 出品以外の所蔵品を紹介した出品者のホームページ「源氏物語の世界」をご覧ください。

      ツイッター「源氏物語の世界」 も合わせてご覧ください。

      源氏物 Yunsh wy 典的 Jngdin de 不昧公 公卿 肉筆 保障 保証 真筆 真筆 親筆 古筆 本物保証 本物保障 室町 掛軸 掛け軸 自筆 天皇 茶道具 宗鑑 良寛 伝来 歌仙 極め 極札 極め札 鑑定
      決済方法 VISA, MasterCard, AMEX, JCB card, PayPal, LINE Pay, PayPay, コンビニ決済, Suica決済, あと払い(ペイディ), 銀行振り込み, ネットバンキング, Qサイフ
      A/S情報 A/Sセンターおよびメーカーまたは販売者にご連絡ください。
      返品/交換 商品ページ上の詳細やお知らせ・ご注意を参考してください。
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      岸本久美子の風信帖: 猫を抱く柏木
      Ace Tone Top-6 ビンテージ エーストーン コンボオルガン 60年代 Vox ビザール グループサウンズ GS -
      飼い猫が御簾の端から飛び出し、柏木が女三の宮の姿をかいま見る有名な場面・大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」(英訳文・中国語訳付)101B(柿右衛門様式)|売買されたオークション情報、Yahoo!オークション(旧ヤフオク!)  の商品情報をアーカイブ公開 - オークファン(aucfan ...
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      飼い猫が御簾の端から飛び出し、柏木が女三の宮の姿をかいま見る有名な場面・大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」(英訳文・中国語訳付)101B(柿右衛門様式)|売買されたオークション情報、Yahoo!オークション(旧ヤフオク!)  の商品情報をアーカイブ公開 - オークファン(aucfan ...
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      飼い猫が御簾の端から飛び出し、柏木が女三の宮の姿をかいま見る有名な場面・大炊御門宗氏・自筆「源氏物語」(英訳文・中国語訳付)101B(柿右衛門様式)|売買されたオークション情報、Yahoo!オークション(旧ヤフオク!)  の商品情報をアーカイブ公開 - オークファン(aucfan ...
      じゃれる猫 見立女三の宮 | 慶應義塾大学メディアセンター デジタルコレクション Digital Collections of Keio  University Libraries
      柏木と猫と女三宮(「若葉上」より)・視点を変えてみる「春の御殿」・六條院拝見・風俗博物館~よみがえる源氏物語の世界~
      猫が引き起こした大事件 ――『源氏物語』と源氏絵 | にゃんペディア
      源氏物語』の猫をつかまえる - いきもののわ
      源氏物語』の猫をつかまえる - いきもののわ
      • 商品満足度

        4.1 5
      • 採点分布

        • 5つ★
          83%
        • 4つ★
          15%
        • 3つ★
          2%
        • 2つ★
          0%
        • 1つ★
          0%

      項目別評価

      つけ心地

      満足です

      90%
      発色の良さ

      満足です

      91%
      盛れ感

      満足です

      94%
      つけ心地
      満足です
      90%
      イマイチ
      10%
      発色の良さ
      満足です
      91%
      イマイチ
      9%
      盛れ感
      満足です
      94%
      イマイチ
      6%
      • 5 5

        8畳の洋間で、壁2面は塗装で済ませて、残りの壁2面と天井をクロスで貼りました。施工も簡単で綺麗に貼れました!下地をきちんと処理しておけば、結構簡単に綺麗に貼れます!
        商品番号を間違って注文してしまいました…。
        糊を塗っているので、交換はできませんでしたが、貼ってみると、全然気にならない柄でしたので、満足です!

      • 4 5

        ナチュラルを購入しました。
        思ったよりオレンジ寄りの明るい色で私は大好きな色です!
        カードも2枚ずつは入りますし小銭も普通に入るし落ちないです。
        とても使いやすい商品で買ってよかったです。

      • 5 5

        2点購入しました。ナチュラルで着回しがききそうな物が入っててとても良かったです。
        北海道ということです暖かそうな物を入れたというコメントが手書きで書いており、心遣いに感動です。 ありがとうございました。

      • 4 5

        お値段以上のクオリティで感激しました!!
        厚みがある生地なので夏手前までたくさん着ようと思います(^^)

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